妻と常務に辞めることを伝えたその日の夜、
10月の心地よい涼しさを味わいながら歩いて家路に向かう途中、
仲の良かった同期のSやんに電話をしました。
私
「・・・・・・。」
Sやん
「どした?珍しいね。」
私は仕事柄、電話を最低でも1日30本以上受けたり、かけたりしていますが
本当は電話が大嫌いです。
プライベートでは携帯を持っていません。
私
「・・・、辞めようかと思って、会社。」
Sやん
「なんで、何で???」
一番仲が良かった同期なので、全てを包み隠さず話しました。
その第一声、
Sやん
「・・俺もな、あんたやから言うけどな、・・・あかんねん。」
びっくりしたその内容は、
社内恋愛をもう1年以上していてまだ誰にもばれていないが、
相手もいい年で遠距離のため、
結婚のプレッシャーがかかっているという事でした。
彼も私と同じ、支店長だったので仕事が大変で
そっちの方に時間がとれないのは容易に想像がつきました。
付き合っている彼女は、転勤する前の同じ職場の女性で
私もよく知っている人でした。
まさか付き合っていたなんて、誰も知らないでしょう。
親友の私も知らないくらいですから。
誰しも、うまくいってそうに見えても
本当の心の奥底までは誰にもわかりません。
実際、会社の中でも比較的うまく言っている支店のマネージャーが
突然辞めるなんてことは、何かがあると思われて仕方がありません。
ですが、心に引っかかっていることにしっかりと向き合い
自分の納得のいく答えを出した後だったので
いろんな方の説得にも流されることもなく進んでゆくことができました。
どんな悩みも、必ず自分が答えを出さなければ
他の人の出す答えでは解決できません。
そのことをSやんと話し合い、
いずれまた戻ってきてほしいという言葉を最後に電話を切りました。
電話しながら泣いてしまっていた涙ももう止み
次に思い浮かんだのは、同じ支店の所長でした。
所長にも伝えなくてはいけないな・・・。
これからは動揺を与えないように要人に伝えてゆくこと
引き継ぎを意識して仕事を進めること
に重点に置いて行動してゆく必要があります。